そうか、ワタシは
[まあ座れや] オリエンタル・ガイ
初めての海外出張はワシントンDCでの展示会参加、日本バブル崩壊直前の1990年だった。バブル期とはいえ、メーカー勤めの・気の利かない・田舎者の・二流エンジニア(悲しいなぁ)にはその恩恵は全く感じられず、毎日がクリスマスイブの日々(あれね、周りが華やいでいるクリスマスイブにボッチが感じる、アレね)。とはいえ会社としては経費がガバガバだったのは事実。こんな海外出張に割と簡単にGOが出たのはバブルのお陰だったから、まぁ許しちゃる。
なにせ初めての海外出張だったので勝手がワカラナイ。ともかく一人でオタつきながら何とか凌いだが、最悪なのがいきなりの地下鉄ストライキ。展示会終了後にボストンまで国内便で移動する予定だったのだが、その影響でタクシーが出払っていて空港へ移動できない事態に。ホテルフロントに怪しい英語で泣きついたところ、「空港に行く人が他に二人いてリムジンを頼んだ。一人余裕があるからzzドルで乗れるよ」ラッキー!「このあたりで待っとれ」と言われ、同乗のアメリカ人と大きなベンチに座って待っていたが、タバコが吸いたくなってロビーの自動販売機と格闘していた(あの時代の米国タバコ自販機は原始的過ぎて操作がわからん)。そのすきにリムジンが到着し、「Mr.A, Mr.B(メリケン),Mr.XX(ワタシ)ほにゃらら~」と呼び出されたが、自販機の影にいたワタシの姿が見えなかったらしい。同乗のアメリカ人が「あのオリエンタル・ガイはどこ行った?」
「東洋の野郎?」そうか、ワタシは「オリエンタル・ガイ」だったのか。特段の差別的表現では無かったと思うが、ワタシには新鮮な響きだった。実に当たり前の事実だが、生まれて初めて「ワタシは東洋人なのだ」と認識した。なんでも初めての経験というのは印象に残るもの。バカみたいだが、ワタシにはとても貴重な経験だった。
コメント