女は強し

[日々の繰言] 圧の強いお姉さん

 神奈川O市駅前に仕事で定宿にしていたホテルがある。そのホテルの朝食はホテル一階に入居している某コーヒーチェーン店のモーニングサービスだった。朝に淡々と注文し淡々と持ち帰る。朝食の時間に勤務していたある一人の店員さんはどうやら朝のシフト勤務で固定らしい。そのお姉さん(という事にしておこう)には、なんと言うか、非常に強い「圧」があった。比較的背が高いというのも理由の一つだが、存在全体から感じられる無言の「圧」。下手なクレーマーならその「圧」にビビッて土下座しそうな「高圧」だ。だが言葉や行動が乱暴な訳ではない。物腰はとても柔らかだ。たぶん接客業でクレーマー撃退能力が鍛えられたのだろう。なにせ朝は超忙しいしね。ワタシにはとても真似できません。女は強い。

 毎年とはいえ数日宿泊するだけなので、そのお姉さんと世間話など一度もしたことはない。ついに退職が決まり、ここでの最後の朝食、そのお姉さんはいなかった。最後ぐらい挨拶しようかなと思っていたが肩透かし。人生そんなものだ。その日は早めに現場から帰れたので、最後にコーヒー豆を買おうと思い立ち、夕方帰社途中に立ち寄った。朝食以外で入店したのは後にも先にもその一回きりだったが、あら、あのお姉さんがいる。あちらもちょっと驚いた顔をして「いまお帰りですか?」と。なんとまぁ覚えてくれてたのね。「この時間に勤務ですか?」と思わず聞いた。お姉さんは「明日は朝勤務に戻りますよ」とにっこり。その笑顔には何の「圧」も無かった

 だが、すでにチェックアウトした私が訪れる「明日の朝食」は無い。7年間ありがとう。お元気で。

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