二種類のマニュアル人間
[仕事の繰言] 言われた事だけやってください!
ワタシ程度の零細個人事業主では食えないのでバイトでしのいだが、長続きしたのが試験監督補助のバイト。場所は都内某所のテストセンター。PCを使ったTOEFL試験会場なので、バイト採用基準「TOEIC 730点以上、PCトラブル対処可能」が要求された。でもさ、それで某ハンバーガ屋さんのクルーの時給より安いって、どうよ。
トレーニング後、「マニュアルから逸脱した状況になったら、自分で判断しないでサイトマネージャに必ず指示を仰いで下さい」と念を押された。補助の立場ではやることは単純。バイトだから工夫して効率を上げる必要なんてこれっぽっちもありません。でも慣れて来ると「こうした方が効率がよさそうだな」とカイゼンを考えてしまうのがワタシの悲しいサガ。そこに落とし穴が。そのカイゼンは「個人が勝手にやった」行為でありルール違反。サイトマネージャに怒られる怒られる。「言われた事だけやってください!」。その時は試験進行中だったので直ぐに現場に戻ったが、後でサイトマネージャが理由を説明してくれた。彼女曰く「世界統一条件の試験なので、その統一条件を崩されては困る。アナタの善意は解るが、その行為が裏目に出る可能性があったから止めた」と。それまで「工夫すること」が当たり前の世界で生きてきた。だから「工夫しちゃダメ」な世界があることに衝撃を受け、そして納得した。そのマニュアルが必要な背景を理解した上で、あえてマニュアルに徹する人間は「マニュアル人間」では無い。
その上で何かを工夫する人には、マニュアルの「その先」に進める可能性がある。マニュアルを守り、破り、離れる。良く出来た組織は、そのような人に「守」の理由教えてくれるものだ、彼女のように。それまでワタシもマニュアルの類を作ってきたが、それ以降は出来るだけ「マニュアルの背景」を最初に入れるようになった。あのサイトマネージャへの感謝を込めて。
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