Take Me Out to the Ball Game !

[日々の繰言] 野球場

 米国で日本人野球選手が活躍している事が理由なのだろうが、ここ数年MLBのニュースで盛り上がっている。その話題を聞く度に思い出す事がある。

 シリコンバレーへの出張が多くなった2000年代中頃、現地の営業さんと打ち合わせていると「ballpark」という言葉が盛んに出て来きた。「はぁ、野球場ですか?」という間抜けな質問をしたワタシに、「こちらからの提案が、お客から見てお話にもならない状態を『ballparkにも入れない』って言うんだわ」と教えてくれた。いわば「箸にも棒にも掛からない」「おととい来やがれ」状態という事だ(この『ballparkにも入れない』という使い方は、実は日本人英語の用法だと後で知ったのだが、それは別のお話)。元となった「in the ballpark」という表現、宇宙から帰還する宇宙船が「まぁ、大体その辺りに着陸すんじゃね」という目星をつける意味で、初期のNASAで使われたのが起源らしい。先端の宇宙開発現場で「野球」が出て来るのが実にアメリカンな話だと思った。でもまぁ、日本でもハイテク開発現場に神棚があったりするのだから、お国柄と言うのは面白いものだ。

 かの営業さんから「地元のマイナーリーグや草野球でも、実際見ると日本の野球と違いがあって面白いよ。ここらにもballparkは沢山あるから行ってみたら。少なくとも、お金を払えば『ballparkには入れる』し」とお勧めされたのだが、なにせ数日の短期出張の繰り返しで余裕がなく、一度も米国野球を生で見る事なく終わってしまったのは、人生の数多い心残りの一つである。

 ところで肝心の米国では、今や野球人気はバスケットやアメフトに負けていると聞く。アメリカ人が「ballpark『に』入らない」時代なのだろうが、スポーツにはまるで関心のないワタシが言えるのは、シンプルに一言。

 ま、頑張ってね。

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