ご出身はどちらで?

[日々の繰言] 出身地の呪い

 1985年に関東で就職して社会人となったのだが、当時は会話のネタ振りとして出身地をよく尋ねられた。(昨今はそのような話題が出る事は減っているが、それが時代の流れなのか、ワタシの歳になると尋ねる意味が無くなっているだけなのか、分からない)。話の接ぎ穂に過ぎないのだから、聞く人も真面目な答えを期待している訳ではない。だが、出身地だけで「それなら〇〇ですよね!」と言われるのは疲れるし、何度も同じことを言われ続けると流石に皮肉の一つも言いたくなる。ワタシは日本海側の雪国出身者なのだが、こんな感じだった。

「あちらは日本酒が美味しいですよね」
→ お酒を飲むようになったのは社会人になってからなので、わかりません。未成年に日本酒を飲ませるのですか?さすが都会はちがいますねぇ。

「こちら(関東)のお米は不味いだろ?」
→ 味は炊飯器の能力差で決るよ。安い炊飯器だと何でもマズイ!これマメな。

「自然が豊かで素敵な故郷ね」
→ 「自然」?意識した事無いなぁ、、、あぁ、蚊とか蛾なら大量にいましたね。そりゃ良いご趣味で。

「スキーを教えて!」
→ 小学校のスキー授業で骨折しない転び方だけは教わったけど、知りたい?

「こんな雪道の運転、お得意でしょう」
→ 初めて自動車を買ったのは関東なので、雪道の運転は知らないです。いや違うな、初雪で半回転した事があったな。んじゃ、運転替わりましょう。


 各地方にそれぞれの特色があるのはその通りだが、その地で子供時代を過ごし、長じて後に働いて、(ご縁があれば)家庭を持ち子供を育てて、初めて「その土地のニンゲン」になれるのだから、ステレオタイプはそのような人にこそ当てはまる。若くして故郷を離れて長年経った老人は、無国籍難民と思っていただいた方がお互いの為です

 ところで、ご出身はどちらで?

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