シャンパンは抜いたかい?

[仕事の繰言] ベンチャーな人々

 バブル期のJTCには「なぁ君ぃ!男たるもの、会社に入った以上は社長を目指すべきだろう」というアツい上司が飲み屋に必ずいたものだ。夏場に飲み屋でそんな話を聞かされると暑苦しくてたまらなくて冷たい生ビールが旨かったが、えっ自腹っすか。結局1991年にバブル崩壊でドボン。あの暑苦しい昭和な上司たちが絶滅して社会の流れが変わり、2000年直前には「ITスタートアップで、いつかは世界制覇!」という平成ビジネス・パーソンがどんどん起業。これはイケるか?と思う間もなく2001年に見事にITバブル崩壊でドボン。あのアツいドットコムな社長さんたちはいまどこへ。

 ワタシがベンチャーに関わりを持ったのは2000年代前半で、シリコンバレーの半導体ベンチャー企業との取引で結構な数の技術ベンチャー(のエンジニア)と会話してきた。一番深くかかわったT社はそれなりの「基礎体力」のあるベンチャーなので会社そのものはなかなか堅実。だけど企業文化は明らかにJTCとは大きく異なっていて、一言で言えば「学園祭ノリ」。少なくとも現場エンジニアはそうだった。ちょっと大きめな試作が上手くいくと「よし、シャンパンを抜こう!」だったり、製品が予想以上に市場で好評だったので「近くにあるインテル・ミュージアムに忍び込んでシラッっと展示品に紛れ込ませようぜ」と真剣にゲリラ作戦(幸いにもやらなかったが)を検討したり、担当から音沙汰がないので同僚に聞いたら「ああ、ヤツは休暇でいまカリブ海」「えっ、この案件どうすりゃいいんですか」「心配するな、あと1週間もすれば帰ってくるよ。生きてりゃな(ウインク)」だったり。

 結局T社は資金繰りが苦しくなり2000年代中頃解散したが、ワタシの関わったエンジニア達は大半がまたどこかのベンチャーに流れていった。その中の一人はNvidiaに行き、まだ生きていれば今頃はストックオプションで億万長者だろう。ねぇ、シャンパンは抜いたかい?

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