ファナティック!

[仕事の繰言] そこまでして下さいますか!

 某社で新しい電動工具の市場開拓を請け負っていた2014年頃のお話。「生産ロボットに搭載できないか」と考え、国内ロボットメーカーへのアプローチから始めた。当時(おそらく今も)の日本のロボットメーカーの競争力は非常に高く、しかも大中小様々なメーカーが独自の技術で競争するというとても健全な市場だ。そのような健全な市場なので、ワタシがいた弱小企業の話も聞いてくれた

 その中に、この工具に非常な興味を示してくれたQ社のV課長がいた。改善のヒントをたくさん教えてくれた上、次の展示会にはQ社ロボットをデモ用に無償で貸し出してくれると仰るので、会社にロボットを送ってもらい展示会に備えた。会期前日、会場でブース設置をしている時に、そのVさんがひょっこり現れた。「(わざわざ見学に来てくれたのかな?でもなぁ)展示会は明日からですよ」「ええ、前日準備が必要ですよね。だから来ました」ちょっ、そこまでお願いしてません!ワタシはひたすら恐縮。Vさんは試運転まで完了させると、「じゃ、明日も来ますから」と引き上げた。

 展示会中、Vさんはロボットに張り付き、訪問客の対応だぁぁ、そ、そこまでお願いしてませんてば!。当然Q社ロボットの売り込みだろうなぁ、と思っていたのだが、Vさんの説明は「この電動工具がどれだけ優れているか」の力説オンパレード。「このスムーズな締まり具合を見てください」「最先端の管理アプリが自慢です」「何よりこの軽さですよ。A社、B社(Q社のライバル!)のロボットでも当然使えます」(コトバガデマセン...)

 最終日、「お世話になったから、接待しないとなぁ」と社長がVさんをお誘いすると、ロボット解体・梱包まで終わらせたVさん、「無償でQ社の宣伝をさせていただいたのですから、お礼するのはこちらのほうですよ」と固辞し、颯爽と帰っていった。

 健全な競争をしている会社は、社員も一味違う


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