かすむ巨大展示場
[仕事の繰言] 危うきに近寄「れ」ず
電動工具の市場開拓を請け負っていた2013年秋、中国へ販路拡大の取っ掛かりとして上海での展示を行った。場所は「上海新国際博覧中心」で一週間の産業機械展示会だったのだが、国内展示場とは大きさがまるで違う。当時は上海最大のハコで、東京ビッグサイトの2倍はある。
設営の日・月曜とも上海はとても良い天気。当時の上海はスモッグが酷いと聞いていたので肩透かしを食らったが、現地人曰く「通関が土日休みでトラックが走っていないから」。で、水曜あたりからスモッグが酷くなり、金曜にはホールの反対側が霞んで見えなくなってしまった。ホール内までスモッグかよ、おい。客層がまた何と言うか。ビジネス客に混ざって何故かご家族連れが沢山来ていて商談ブースでお弁当広げてご歓談、おいおい。パンフレット入れからごっそりカタログを持っていってしまうオッサン(日本の紙は質が良いので古紙として高値で売れるそうだ。おいおいおい)。「よそのブースはどうよ」と見学に行ったのだが、巨大ロボットアーム先端にゴンドラをつけて、ご家族連れ様を載せてぶん回すブースがあってびっくり。安全も何もあったもんじゃねぇ。
展示会出展で結果的に某有名スマホメーカーに繋がりができたので我が社としては満足だったのだが、同時に「(中国は)とてもではないがウチでは付き合いきれん」と理解したので、中国拡販は現地人の代理店に全面的に任せ、東アジアは台湾だけに注力することにした。あれから10年以上経ち中国もかなり洗練された事だろう。だが、たかが10年程度では人も社会も根っこの部分に変化はあるまい。
あの時の「ゴンドラぶん回し」は欧州の超有名企業だったが、郷に入れば郷に従えとばかり自国での安全基準をガン無視して恥じないあたり、ヨーロッパ人の手のひら返しは年季が入っている。中国と付き合うにはああでなくっちゃね。日本人には(少なくともワタシには)、まぁ無理だったわ。
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