なぜか切れない不思議な関係
[仕事の繰言] ご縁のある場所
最後の転職でZZ社というメンテナンス会社に入った。お客さんに医療関係の会社があり毎年出張校正を行っていたが、数年してそのお客さんの事業所が移転する事になった。その装置移設作業の依頼を受けたのだが、依頼書に書いてある移転先の住所を思わず二度見してしまった。住所が「最初の会社を辞めた2009年に在籍していた事業所」だったから。移設作業の時に分かったのだが、敷地は更地にして全く新しいビルを建て直したらしい。昔の面影は全く残っていないものの、正門や駐車場は同じ位置にあった。会社を辞めた日、通勤で乗っていたCopenをオープンにして「けっ、二度と来ねぇぜ」と走り去った駐車場の門から、10年後にハイエースに乗って「お世話になります、ZZで~す」と入場するのは、何の罰ゲーム? 最初の半導体会社とは業界的にゼンゼン関係ない医療会社なのに、「場所」で縁がつながってしまうのは何かの呪いなのでしょうか?ねぇ、アナタに聞いてるんですよ、そこの神様。
ワタシにはプライベートで旅する趣味がないので、当然シゴトなどで「止むを得ず」行く出張旅行がほとんどである。製造業であれば産業クラスターはどうしても発生しがちで、必然的に同じ地域にその業界の事業所が集まってしまう。仕事を転々としたが、業界が同じなら出張先も同じような地域が中心になったし、業界が変わればその地域も全く変わった。それにも関わらず、業界に関係なく何故か何度も訪問する「ご縁のある場所」と、業界が同じなのに再訪する機会のない「ご縁の無い場所」があることに気づいた。何がその「ご縁」を決めるのかさっぱり分からないが、「長く続けた仕事の『引力』」もその一因の様に思う。
「長く続けた仕事」の影は簡単には消えてくれない。業界を変えてもだ。だから会社を辞める時には、なるべく綺麗にやめた方がいい。場所だけでなく人にも「引力」は残り続ける。全く非科学的で理不尽な話だが、それが人生なんだろう。
コメント