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四人による小さな句会(半夏生)

[今週の繰言]   七十二候:  半夏生  部活帰りと思われる高校生の15人くらいの自転車集団がファミレスに一斉に到着。でも一人だけ、「オレ、金ないから帰るわ」といって離脱した。全力で自転車を漕ぎ去る少し寂しげな彼の後ろ姿に、ふとあの夏の日を思い出す。 ――四人による小さな句会―― お金より 無いのは 心のおきどころ  (刻空) 帰る背に また夏ひとつ 置き去りに  (無銘) あの背中 いつかの僕の 夏の色   (電脳庵) 消えゆく背 昔の孤独 少しだけ    (夏影) 無銘・電脳庵・夏影は、それぞれChatGPT・Gemini・Copilotに 同じ題で一句詠んでもらい、その上でAI自身が自分につけた雅号です

酸いか甘いか毒リンゴ4

[仕事の繰言]  This is it!  まだ商談の入り口にも立っていない状態で不安がっていてもしょうがない。「ともかくA社 (仮名ですよクドいけど) につながってからの話だ」と社長は前進を指示した。  さて、満を持して渡った深圳。夕方に指定のビルを訪問する。いまだにあれがオフィスだったのか居住用ゲーテッド・マンションだったのか分からない。厳重な警備を通過してフロントで来意を伝える。最初は「ふん!」といった態度だったレセプションのお兄ちゃん、電話で何やら確認すると、 いきなりの手のひら返し。「お待ち申しておりましたxx (ワタシ) 様!どうぞこちらへ」と専用エレベーターに案内される 。到着したのはペントハウスの豪華なロビーで、どうぞこちらへと案内されたこれまた豪華な応接室でA社エンジニアが待っていた。こちらは名刺を出すが、彼は名刺を持っていない。 「Mです」と握手の手を差し出すと、外交辞令も無くいきなり単刀直入に会話が始まった。 M氏:「xyzの条件で加工が出来ずに困っていて試行錯誤している。解決できる工具の様だと紹介された」 ラッキーな事にxyz条件での加工ワークを想定したデモ動画も作ったので、それを見せる。  M氏: (食い入るよう見つめて) 「もう一回再生してくれ」「ここで止めて!」「いまの場所スローに出来る?」「もう一回!」「別の角度はある?」 ものすごい喰いつきで、PC画面に穴が開く勢いで動画をガン見している。 M氏:「何故こんな制御が出来る?」 そこで工具のプレゼン資料を説明すると、コントロール原理の部分で半分腰を浮かしかけ、  M氏:「 This is it! 」 と叫んで、社長とワタシに握手を求める。 M氏:「 これだっ、これを探していたんだ! 早速、C州 (米国の本社所在地) にデモ機を送ってくれ、評価チームに連絡しておく」 後で社長に聞いたが、 「This is it!」と握手の瞬間に 「これは、映画か?」と思ったそうだ 。 (続く)

「ニッポンの二十四節季・七十二候」 環境デザイン研究所

[読書の繰言] 「 スペース・オペラ傑作選:太陽系無宿/お祖母ちゃんと宇宙海賊 」 著:野田昌宏     ISBN978-4-488-74301-7 (読了:2015年03月11日) 良かれ悪しかれ予定調和の物語だが、今となってはそれがいい。スぺオペを70年代に映画で蘇らせたルーカスはやはり偉大だ。 「ハイ・シエラ」 著:W・R・バーネット     ISBN4-15-001726-3  (読了:2015年03月11日) 映画のノベライズ文体が気に喰わないし、そもそも文体が古い。だけどストーリーが良いので許しちゃおう。 「ニッポンの二十四節季・七十二候」 著:環境デザイン研究所     ISBN978-4-416-80809-2 (読了:2015年04月22日) 内容が悪いわけではないが飽きてくる。夕方、酒を飲みながら30分間だけ愉快に眺める本だね、、、って、なんだ結局いい本じゃん。

コーラ飲んで元気出せよ!

[今週の繰言]   七十二候:  乃東枯  久々にマクドナルドに行ったらGrandeセットなるものがあったが、コーラとポテトが巨大すぎて、肝心のハンバーガーの方がオマケの立場に追いやられていた。バーガーの包み紙がなんだかショボくれて、僻んでいるように見える。 まぁそのうちいいこともあるさ、コーラでも飲んで元気出せよ。 ひさし貸し 母屋とられる ハンバーガー (刻空)

酸いか甘いか毒リンゴ3

[仕事の繰言]  あ~ぁ、つぶれちゃった  売り込みを図っていた産業用工具は基本的にロボットへの組み込みを前提に開発したので、当然ながら他社製のロボット周辺装置との連携も考えておかなければならない。そんな国内周辺装置メーカーS社 (仮名) を訪問したときの事だ。目的の技術検討を終わらせた後に業界動向の世間話をしていたところ、 同じ装置業界のメーカーZ社 (仮名) が倒産 してしまった、とS社の担当が話題を振ってきた。因みにZ社はS社の競合会社であった。 私:「は~、どこも競争が厳しいのですね」 S:「うちとしては競合が減るのは有難い事ですけど、Zさんとは技術でも競争してたのでねぇ。技術者としてはちょっと残念ですよ。あの技術はどうなるのかなぁ」 ワタシも技術者の末席にいたので気持ちは分かる。 ビジネスと技術は別の問題 だ。 私:「Zさんで何かトラブルがあったのですか」 S:「資金繰りですよ。うちらみたいな中小はどこも自転車操業ですよね。でも意外でした、 ZさんにA社 (あくまで仮名ですよ) のビジネスを取られたときは、うちが倒れるかと思った のですがね」 えっ! 私:「あのスマホの?」 S:「商談の大きさが桁違いだったので、いろいろ頑張ったんですけどね。結局Zさんに取られちゃった」 私:「性能差ですか?価格かな?」 S:「いや~、A社にはいろいろ聞いたのですがね、負けた理由を明確には教えてくれなかったのですよ。でも、雰囲気的には技術情報開示を渋ったのが原因だったのかなぁと私は勝手に思ってます」 それにしても、と彼は続ける。 S:「Zさん、可哀そうですよね。なんでも、A社生産ラインの急拡大で納入装置を大量に作る必要があって、設備投資をした後に需要がクラッシュしちゃったらしいんですわ。結局、 投資が回収できずにそれが資金ショートの切っ掛けだった とか」 な、なんだか急に不安になってきたぞ。 (続く)

「読むのが怖い!Z」 北上次郎、大森望

[読書の繰言] 「読むのが怖い!Z」 著:北上次郎、大森望     ISBN978-4-86052-107-3 (読了:2015年02月26日) 北上さん物忘れ激しすぎる、歳なんだねぇ。お二人のボケ突っ込みが冴えわたります。 「三屋清左衛門残日録」 著:藤沢周平     ISBN4-16-719227-6  (読了:2015年02月26日) 評価が難しい。「ジジイ、いい気なもんだな」という印象を受けたら読者の負け。私は負けました。 「江戸切絵図散歩」 著:池波正太郎     ISBN4-10-115668-9 (読了:2015年02月26日) 毎度の池波氏の過去賛美には辟易するが、内容自体はよい。本書は不幸だ。 (付記:ワタシも年をとり彼の気持ちがわかる様になってきたが、それだからこそ「やってはいけない」見本だとも分かる。 「高級な老害」が一番危険である )

なるほど、これもフィットネス

[今週の繰言]   七十二候:  梅子黄 久々に本屋さんに行きました。以前とレイアウトは変わっていなかったのだが、なぜか入り口で挙動ってしまった。やはり本屋はマメに訪問しないと頭にフィットしません。ああ、これもフィットネスかぁ、なるほど。 欲しい本 見ぬと分からぬ おのが目よ (刻空)

酸いか甘いか毒リンゴ2

[仕事の繰言]  赤リンゴ青リンゴ  女が話しかけていた現地代理店E (仮名) の社員は実は「総経理」で、さすがに「E社飛ばし」の話は出なかった様だが「深圳のF工場 (仮名です) で使いたい」という話をしていた。E社総経理が女から渡されたA社 (仮名ですからね) のリンゴは青かった。 私:「ロゴの色が違いますね」 総: (総経理は流暢な日本語が話せた) 「A社の名刺には他に 黒・銀・金リンゴもあるって話を聞いたよ。そうそう、黄色もね 。そうやって、渡した名刺の流れを追跡できるようにしているという噂だけど、ホントかなぁ」 私:「深圳への連絡はお願いできますか?」 総:「まぁ今は技術的な検討だろうから、最初はそちらで勝手にやってくれ。A社なら英語で問題ないだろ? でも、あまり過剰な期待をしないで。この手の話は9割がた上手く行かないからさ」 そして少しためらってから、 総:「装置屋仲間からは、あまりいい噂を聞かないしね」  日本に帰り社長に報告すると、いつもは飄々としている彼も流石に興奮した。しかし「装置メーカーは使い潰される」という噂も知っていた。「あそこは最初は勢いが良いのだけど、工場生産の乱高下で下請けが振り回される、という悪い話も聞くんだ。ちょっと慎重にいこう」。 さすがはリーマンショックを生き抜いてきた中小企業の社長である。喰えないオヤジだ 。  2か月後に台湾への出張の予定だったので、代理店廻りの後に深圳に飛ぶスケジュールを「上海の男」宛にメールで打診したところ、彼から早々に返信がきて、日時と場所、コンタクト先のエンジニアの名前が確定した。 現地のE社総経理からは「ヤバくは無さそうだ ( 詐欺、誘拐?!ではないだろう ) 」との判断 がもらえたので、社長も同行する事になった。  モノゴトの流れとは面白いもので、この数週間後、国内某装置メーカーを全く別件で訪問するのだが、期せずしてその「使い潰し」の話を聞くことになる。 (続く)

「中国人物伝1」 井波律子

[読書の繰言] 「中国人物伝1」 著:井波律子     ISBN978-4-00-026775-5 (読了:2015年02月07日) 寄せ集め感はあるものの、この人の著作に外れなし。読ませる。 「人口の世界史」 著:マッシモ・リヴィ-バッチ     ISBN978-4-492-37116-9  (読了:2015年02月07日) 実に真面目な学術書である。ななめ読みで流すのは、ちょっと辛いね。 「古地図で歩く天皇家と宮家のお屋敷」 著:岡本哲志     ISBN978-4-582-94537-9 (読了:2015年02月07日) 建物探訪というよりも宮家の歴史入門としてためになる。

現在・過去・未来

[今週の繰言]   七十二候:  腐草為螢 いにしえの名言集 (エミール=オーギュスト・シャルティエ ) 「我々は現在だけを耐え忍べばよい。過去はもう存在しないし、未来はまだ存在していないのだから」 持て余す 現在 (いま) がいつかは 敵になる (刻空)

酸いか甘いか毒リンゴ1

[仕事の繰言]  ついに奴らがやってきた!  2013年秋、上海の産業機械展示会で現地代理店E社 (仮名) のブースの一画を借りて一週間の展示を行った。 これといった注目も集めず、さりとてガン無視された訳でもない「いつもの展示会」感が満載 で、そのあたりは日本での展示会と変わらなかった。  最終の土曜日。「そろそろブースを閉めるか」という午後遅く、ある男女がブースにふらりとやってきて英語で話しかけてきた。二人とも外見は東アジア人。 男:「あなたは日本人の説明員か?」 私:「そうです」 (ワタシの名刺を差し出す) 男:「この工具は、あなたの会社で開発したものか?」 私:「そうです。全て一貫して日本で開発・製造しています。こちらのカタログを、、、」。 女が手を振り、 女:「いらない。内容はもう分かっている」 私:「???」 女:「うちの工場が欲しがりそうな工具なのだが、このE社を通しての販売か?」 私:「中国内での商流が無いのでそうなります」 すると、女の方がE社の社員の方にぶらりと移動して話しかけ、私と男を隠す形を作る。男がすこし顔を近づけ、小さな声で 男:「 E社は飛ばして、うちと直接取引しないか? 」 と、名刺を差し出す。左側に「赤リンゴ」ロゴのある名刺。夢にまで見た、スマホ最大手の一つA社 (仮名です) の名刺。この工具のターゲットの一つはスマホ工場だ。 正直に言おう。差し出された名刺を見ながら3秒以上は固まったと思う 。 私:「さ、さすがに、今すぐそれは出来ないと思う (悲しいかな、この時まだワタシは日本人的な「義理・人情」に縛られていた) 」 男が薄く笑い、 男:「深圳に会わせたいエンジニアがいる。興味があれば紹介する」 私:「お願いします!」 男:「都合の良い候補日を私にメールしてくれ。エンジニアへの連絡先を教えるから」 ぶらりと女が戻ってきて一言、 女:「連絡をまってます」 きたぁぁぁぁ~~~~~ッ! 。 (続く)

「これが日本経済<世界超最強>の仕組み」 三橋貴明ほか

[読書の繰言] 「これが日本経済<世界超最強>の仕組み」 著:三橋貴明、岩本沙弓     ISBN978-4-86471-097-8 (読了:2015年01月28日) 「もう経済評論家は何一つ信用できない」と確信できる一冊。 (褒めてません) 「東京山の手ハイカラ散歩」 著:大竹昭子     ISBN4-582-63367-6  (読了:2015年01月28日) 自分の過去の行動範囲にこれだけいろいろな建造物があったとは知らなんだ。ちょっと後悔。 「日本の美100」 著:コロナ・ブックス編集部     ISBN978-4-582-63441-9 (読了:2015年01月28日) 常識の範囲に収まっていて意外性は少ないが、対談に益あり。

シャラの花 諸行無常の 庭掃除

[今週の繰言]   七十二候:  麦秋生 玄関のシャラの木、今年も花が咲いて一晩で落花する季節となりました。朝の落花集めをメンドクサイと思わなくなったのは、「歳を経て風情が解せるようになったから」なのか、「何も考えない老人力がついた」のか。ひょっとして、これ同じこと? シャラの花 諸行無常の 庭掃除 (刻空)

日本語ワカリマスカ?

[日々の繰言]  8か国語のゴミ捨て指南  ここ二週間ほど、ごみ収集所のゴミ出しでトラブルが散発している。トラブルと言っても、ちょっとした「配慮の無さ」がカラスの餌あさりを誘発する程度の事なのだが、カラス様お食事後の散乱ごみの後片付けが大変。数回は惨状発見者であるワタシが片付けたのだが、現場状況からして第一発見者がワタシとは思えず、そのあたりも少しモヤモヤするところである。この「ゴミ捨ての配慮」についてはもう何回も回覧板で注意喚起されているのだが、この有様。 「日本語、ほんとに分かってる? 」と聞きたくなる。  2013年ころ、関わっていたベンチャーが資金難でオフィスを引き払い、神奈川県K市駅近くのマンションに「都落ち」した。その時、ゴミを捨てに行った集積場の掲示板を見てびっくりした。何と 8か国語で書かれている。日本語、英語、中国・簡体字、中国・繁体字、韓国語までは識別できたが、あと3か国語が何語なのか見当がつかない 。字面からスペイン語orポルトガル語?、アジアのどっかの言葉、もう一つは、、、どこよ。しかし、そのゴミ集積場はキチンと整理されていた。今から10年以上前の話だが、結構大規模なマンションを問題なく運営していたのだから、K市の多民族対応は機能しているのだと思う。K市は戦前から外国人の多い街で、100年近くかけて各文化圏のコミュニティが出来上がっている様なので、 たぶん社会に色々と耐性がついているのだろう 。  我が古いニュータウン (なんとかならんか、この呼称) も御多分に漏れず空き家が増えていて、今後は外国人の流入もありうる。そうなったときに、あの K市の様に「 文化の極相林 」状態で安定する まで、我が地域社会は耐えられるだろうか? と思ったところでよくよく考えてみたら、今だって「日本語、ほんとに分かってる?」と聞きたくなるネイティブ日本人が細かく問題を起こしているのだから、あまり変わりは無いのかもしれない。  少なくとも、飢えたカラスさんには区別はつかんよなぁ。

「数学でつまづくのはなぜか」 小島寛之

[読書の繰言] 「 日本の古典をよむ13  平家物語」 編:市古貞次ほか     ISBN978-4-09-362183-0 (読了:2015年01月12日) 肩入れする相手が前半と後半で逆転する点が、良くも悪くも日本人の美意識だな。なるほど判官びいきか。 「数学でつまづくのはなぜか」 著:小島寛之     ISBN978-4-06-287925-5  (読了:2015年01月12日) 尻つぼみが惜しまれるが本文前半は大変素晴らしい。しかもなんと、 あとがきで感動してしまった 。 「平均的日本人英語」 著:ゆるゆる研究所     ISBN978-4-7700-4123-4  (読了:2015年01月28日) 有りそうで無かった切り口が面白い。著者グループがワシントン大学繋がりなのが果たして皮肉なのか、暫く考えてしまった。

殺虫剤 三回目には そっと撒き

[今週の繰言]   七十二候:  紅花栄 いきなり初夏の雰囲気になり昆虫がわらわら出てきた。慌てて「虫ころり (粉末殺虫剤) 」を撒くも、その上を威風堂々「なにか?」と平気で歩くダンゴ虫さん。惚れてまうやろ! 殺虫剤 三回目には そっと撒き (刻空)

そんなつもりはございません!

[まあ座れや]  お役所文学  1987年に最初に買った自動車が10年落ちの中古MINI、何かと手のかかるクルマだった。エンジンをかけるだけでも色々な「儀式」が必要で、ハイテク現代人には全く向かない癖の強い車だった (老いた今では、ワタシだってお付き合いは御免だ) 。だが自動車好きな友人はそれを見て「ええなぁ、色々やる事があって」と羨ましがった。 マニアとはともかく困った人種で、不便を楽しむ癖があり、マイナー志向も甚だしい 。まぁ、どんな趣味でもそうなのかもしれない。  そんな変わり者が更なるマイナー化を考えた挙句、自動車雑誌で見かけたオープンカーへの改造を考えた。海外のコーチビルダーがMINI改造をやっていると聞き込み検討したのだが、「120万円で購入した中古車を、350万円かけて改造するために西ドイツ ( おい! ) に輸出する」なんて気が狂った事を真面目に検討していた私たちはバブリーな馬鹿でした、はい。輸出入手続きの煩雑さと追加経費の莫大さにビビッて断念したが、やはり「 走りながら青空を見たい! 」という欲望は消えず、国内で対応可能な「サンルーフ後付け改造」で我慢することに落ち着いた。こちらは確か20万円位だったと思う。  「屋根に穴を開ける」という車体構造変更になるので、当時は陸運局に改造申請書で事前にお伺いを立てねばならず、カスタムショップが申請書類一式を用意した。改造申請者であるワタシのサインが必要なので書類を読んだが、膨大な強度計算書や改造図面はともかく、 「改造理由」 を読んで悶絶した。 「 本改造は、当該改造による走行中の換気性能の改善により運転手の運転操作への集中能力を増進し、もって運転安全のさらなる向上を図る事を目的とする 」   い、いえ、決してそんな大それた目的は ミジンもございませんっっ!  けっきょく許可は下りて改造できたのだが、初めてサンルーフを開けそよ風に微笑んでいたワタシの頭には、このお役所ブンガクがこだましていました。

「百億の星と千億の生命」 カール・セーガン

[読書の繰言] 「できそこないの男たち」 著:福岡伸一     ISBN978-4-334-03474-0 (読了:2015年01月12日) お進めできる内容。前々から思っていたが、彼の精神の根っこは女性なのではないか。今回その感を強くした。 「閉じこもるインターネット」 著:イーライ・パリサー     ISBN978-4-15-209276-2  (読了:2015年01月12日) 内容はかなり古いが、フィルタリングの弊害が分かりやすく書かれている。 しかし昔からネット関連論者の主張がこうも自己中心的なのは何故?そっちの方がよっぽど問題じゃね。 「百億の星と千億の生命」 著:カール・セーガン     ISBN4-10-519204-3  (読了:2015年01月12日) 最後まで無神論で生き抜いたセーガンは立派である。合掌。 (付記:本作品が遺作となった。原著は1997年発行だが、 メッセージはいまだに 古びていない。 )

品不足 煽る貴方の 罪深さ

[今週の繰言]   七十二候:  蚕起食桑 困った困った、TVのワイドショーで品薄だと聞いて必死に探したが、どのスーパーに行っても「ナフサ」が売っていない!どうしてくれるんだぁ。.....ところで、ナフサって美味しいの? 品不足 煽る貴方の 罪深さ (刻空)

みんなで一緒にボコボコに

[仕事の繰言]  昔からそうさ  先日、ホンダが大赤字を出したというニュースを見た。記事では原因についていろいろ解析していたが、それを読んでいてふと思い出した。  ホンダの創設者である本田宗一郎氏が一線で活躍していた昭和期に、 「わいがや」 という開発方法が話題になった。これは大部屋にメンバーが集まって文字通り「ワイワイ、ガヤガヤ」と議論すること。当時のマスコミは「組織の垣根を超えたコミュニケーションの理想形」みたいな扱いで絶賛していた。ある講演で、この「わいがや」を立ち上げた方の話を聞いて笑ってしまった。実際は「本田宗一郎という天才と一対一で戦うのは無理だから、 数を頼みに宗一郎を取り囲んでボコボコにしないと意見なんか通らない。あれは結果的にそうなっただけ で、綺麗な話じゃないんだ」だそうだ。  1970-80年代に中東で資源開発をしていた、いまは引退した商社マンと話す機会があった。当時の現地での途方もなくスリリングな話を笑って話しておられたが (エピソード自体は笑える内容ではない、死地を彷徨う様な話だ) 、その中で「 当時、日本のマスコミから後ろから撃たれるような扱いを受けた 」という話が出てきた。その瞬間、 怒りでも悲しみでも無い、何と呼んでいいのかわからない表情 で「A新聞だけは許さない」とポツリと言って、すぐに元の笑顔に戻った。  一緒に仕事をしたある中小企業の社長さんは若いときに大企業を飛び出しベンチャーを成功させた方で、60歳で大学で学びなおしをするような知的好奇心にあふれる方だった。その彼が、ベンチャー立上げ資金をかき集めるためいろいろなチャネルにアプローチしていた時期に、マスコミにも接触したらしい。細かいことは聞けなかったが、「 連中は『結果』しか見ないんだよ。途中経過には全然興味がない 。あなたも (マスコミは) 迂闊に信じない方がいい」としみじみ忠告された。  マスコミは都合の良い「結果」しか見ない。仰る通りでした、先輩がた。